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フル墨攻

「少しまとまった思いつき」を書きます

日本が決勝トーナメントに出るためのグラフィック

Graphics

なんかよくわからんタイトルだけど。

いろいろと

グループCの日本が決勝トーナメントに進出する条件がややこしくてわかりにくかったので、図にしてみた。

赤いラインが日本のライン、青がギリシャオレンジがコートジボワール

f:id:wetfootdog:20140620155421p:plain

見づらいんで、大きい画像はこちら
http://goo.gl/B0IV7k
(1192*850 153KB)

勝ち点が同じ場合→得失点差
得失点差が同じ場合→総得点差
総得点が同じ場合→直接対決での勝敗
直接対決で引き分け→抽選

ということらしいんだけど、これでいいんだろうか。

以下レアケースぽいけど

なんてこともある。

こうやって図で見ると、けっこうなんとかなるような気もしてくる。
まぁ日本は2点差以上で勝って、ギリシャにがんばってもらう、というのがいいんだろうなあ。
おれはその前にナイジェリアのほうが気になってるけど……。

追記

真ん中上あたりの
コートジボワールと得失点差で並ぶ」

コートジボワールと勝ち点・得失点差で並ぶ」
という意味です。日本は勝ち点4が大前提なので。

はてなの古参とはだれのことかと古参言い

Hatena SNS

オフ会についての話で古参がどうとかいう話が出てきているようです。
ここはブックマーカーとして周辺事態を想定しつつ、淡々とブックマークしていきたいところですね。

だれが古参だ

さて古参とはなんでしょうか。
はてなの最初期からやってるユーザー?

最近、わたしは自分がいつの間にか古参に分類されているということに気づきましたが、古参とされるにはあるひとが
「ああ、あのひとは古参だね
という認識がなければならないんですね。
逆に言えば
「ああ、おれって古参って思われるんだ」
みたいな。

つまり、だれかにその存在を
「(古参と言われるほど)以前から認識されている
ということが重要なのでしょう。

たとえばはてなアンテナというサービスがありますが、アンテナオンリーのユーザーというのはほとんどまぁ認識されないでしょう。なので、
「サービス開始時期からずーーっとアンテナ使ってるだけ」
というひとはたぶん
古いユーザー
ではあっても、だれかに
「古参ユーザー」
というふうには言われない。
存在を認識されてないから*1

じゃあ「だれに認識されればいいのか」ということですが、だれでもいいんじゃないんですかね。
「あのひとは古参だな」って思うひとがいれば、まぁそういうことになる。
年数とかもあんま関係ない。
逆に言えば、古参ユーザーなんてそれだけのものなんです。

「認識される」ということ

SNSがなぜ流行ったかというと、ネットみたいにだだっ広いところでいきなり匿名でダイアリーorブログ始めたって
「だれ?」
というか、そういう問いかけさえない、
「」
という感じなわけですが、SNSだとそういう放り出された感があまりない。
なにしろ「つながり(認識)」が前提となっているのだから*2

なので、ネットで「あーあのひとか」って認識されるのはそれなりに大事なことなんでしょう。たぶん。
「古参」と呼ばれたひとはつまり「認識されてる」わけで、そうでないひとからは
「チッ」
みたいな感じがするかもしれません。「古参だからって……」みたいな。
「認識されてる」からといって、べつにいいことがあるわけでもないですが*3
ただネットで「顔見知り」みたいなものができるという、ゆるいSNSみたいな状態にはなれる。はてな周辺では。Twitterも含めるけど。
そこにはSNS特有の「つながってるぜ!」みたいなウザさもない。

で、そこに
ブックマーカーでつながろうぜ!
みたいなのを持ち込まれても、「古参」としてはそんなに興味がもてないんじゃないだろうか。
よく知らんけど。
ただニューカマーには需要があると思う。

余談1

かつてダイアリー全盛期には、わりと「界隈」ごとに分かれていたと思うんですよ、はてな全体は。キーワードでつながってたわけで。
「界隈」のなかでは顔見知りがいても、その外についてはほぼ知らなかったり。
その「界隈」がそれぞれの「はてな村」だったような感じ。

それが同じ所で一堂に顔を合わせるようになったのがはてなブックマークのコメントで、今では「はてブ=はてな村」みたいに言われてたりするわけです。
そういう意味では、はてブのコメント欄というのは異種格闘技戦みたいなところがあって面白い。
そしてブックマークユーザーとダイアリーユーザーとの乖離みたいなのもあった気がする。

あと、ある時期を経験したはてなユーザーにとって「はてな村」というものは
「ユーザーやイベントの集合を指すなにか」
というよりは、
「(年齢を問わず)ある共通の時期を過ごした集団」
みたいなものなのかもしれないなぁと思った。
「戦中派」とか「911経験者」みたいな。
なので、個々のユーザー(はてブ、はてダ)それぞれに違った「はてな村」があるんじゃないか、という気がしている。

余談2

昔々、はてなリングというものがあって。
そこにブックマーカーリングというものもあったわけです。
さほど活用されてたわけではないですが、はてなブックマークに関しての疑問・質問なんかをやりとりするにはああいう場所があると便利かもしれない。
今はそういうの、増田でやればいいのかもしれませんが。

余談3

はてなダイアリー(とアンテナ)がうまくいった理由のひとつに
「idで呼びかけられる=idが名前代わり」
というところがあった気がしますね。
え、このひとどういう名前なんだろ、とか考えなくていい。とりあえずidで呼んでおけばOK。そしてidさえ覚えておけばOK。
idが名刺代わり。
idコールすればすぐつながる*4

ブックマーカーの場合、idもそうだけど、アイコンもわりと重要でしょう。
idうろ覚えでも、「あーあのアイコンのやつかー」とかなる。
そのへん、デフォルト画像(シルエットマン)のままだと「認識」されにくい。
(相当にインパクトのあるコメントするとか、粘着とかでもしない限り)

そういえばダイアリー時代はあんまりアイコン(favicon)は重視されてなかった気がする。
あのころはダイアリーのタイトルがアイコン代わりだったのかもしれない。

*1:まぁ厳密にはログにidが残るわけですが、それを認識と言っていいかどうかは微妙なので。

*2:逆にそんなところでスルーされてるというか認識されてない感があれば、それはそれでダメージ大きそうだなと思いますが、それはまた別の話なので。

*3:そしてそれだけでは物足りないひとはさらに承認欲求を満たす方向へと向かうわけですが。

*4:これがトラブルの元だったりもしたわけですが……。

中国の軍需産業はアフリカの夢を見るのか

World

とくにまとまってない。メモしてたURLに感想を追加したエントリ。

経済成長と軍需産業

●[突出した伸び率で軍事大国化を計る中国は実は無理をしていない~日本のメディアの分析は甘い - 木走日記]
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20140307/1394156562

これとこちら

(以下引用の赤字強調は筆者)

恐らくこの先に起こることは、中銀バランスシートの増加による物凄い金融緩和や財政出動の積み増しであり、いずれ人民元安とインフレの昂進に帰結するだろう。そして、成長率の緩やかな落ち込み過程で次第に大きくなっていく不良債権の山を政府が民間から肩代わりするというプロセスが進むのではないか。それがずっと続けば、ソフトランディングのプロセスだとは言えよう。

●コラム:中国経済が向かう「長期衰退」の道=武者陵司氏 | 外国為替 | 外国為替フォーラム | Reuters
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYEA2406720140305?sp=true

を併せて読むと、
軍がこの調子で予算使ってて、成長率落ちてきた時にどうすんだろこれ」
とは思うんだけど、なにも軍備拡張だけじゃなくてあれこれ研究開発にもものすごくお金がかかる。
中国の航空機のエンジンやらミサイルの誘導システムやらはけっこうひどいというか、まだまだなレベルというし、そのへんをなんとかしないことにはいつまで経っても主要部品をロシアとかから買わなきゃならない。

で、成長落ちてきて開発費を抑えられるのか。
抑えられないとしたら、どうするのか。

中国政府には、1000以上の国営企業があり、従業員数は100万人を超える軍需産業の大半を民営化するという野心的な計画がある。

●焦点:拡大する中国の「軍産複合体」、外国依存から脱却へ | Reuters
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE88I04720120919?sp=true

はい、「自前で稼ぎましょう」ということになるんじゃないかと。
「カネが必要なら、イイもの作って売ればいいじゃないか」って党から言われるんじゃないか。

中国は輸出量が2008年までの5年間と比べ3倍余りに増

●兵器の輸出量 中国が4位に浮上 NHKニュース
http://archive.is/ajfeT

2010年には、中国政府が自国の防衛に必要なものの供給を現地化する取り組みに成功したことを反映し、インドが中国を抜いて世界最大の武器輸入国になった。

●中国の後を追って軍拡競争に突入するアジア:JBpress(日本ビジネスプレス)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40365

「ローレベルなものを高品質で安く」作れば、中東・アフリカ・南米あたりに売れる。アジアからの反発も少ない。今の中国はアフリカにたくさんコネがあるわけで、そのあたりからも販路が拡大しやすい。

中国の軍需企業には自国の顧客に対する収益だけでは、高額な開発費を工面出来ないことから外国政府への売却に熱心になっているという事情があるようだ。

●アフリカの武器マーケットを狙う中国、飛躍的なシェア拡大 アフリカビジネスニュース
http://www.africa-news.jp/news_D6IJMvJao_36.html

こういうふうに中国の武器輸出が今後、大幅に増える可能性がある。
とすると、その結果は地域の不安定化につながりかねない。

報告書によれば、スーダンが輸入する小火器、弾薬、ロケット、臼砲等の殆どは中国製

●中東の窓 : スーダン
http://blog.livedoor.jp/abu_mustafa/archives/cat_106689.html

ただ、中国は小型兵器を主な対象にしているようで、仮に同じ輸出金額であったとしても米国が戦闘機一機を売却するのと、中国が突撃銃を30万丁売却するのとでは、住民に対する影響が全く違う、との指摘もあった。統計上、中国は南アフリカ宛に銃を販売していないが、市場には溢れており、強盗や窃盗事件の犯行のほとんどに中国製の拳銃が使われているそうだ。

●La Chinafrique - 『アフリカを食い荒らす中国』: ティミル・ティミル
http://panzal.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-e23b.html

アフリカに思い切り足を突っ込む中国

実際のところ、スーダンへはごっそり武器を流し込んだ上に石油権益に深く足を突っ込みすぎて自分たちで紛争解決にまで関わらなければならなくなっている。

中国が外交的に積極的になれば、これまで治安維持で欧米に依存してきたアフリカに、政治的な釣り合いが生まれると歓迎する声も一部にはある

●焦点:中国が「内政不干渉」の原則転換、アフリカ権益保護強化で | Reuters
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0EI07920140607?sp=true

まぁ治安がよくないところには武器の需要があるわけで、その上で武器がごっそり買える国というのは資源国。輸出国としてはそういうところが大きな顧客になる。
するとだいたい販路というか相手国は限られてきて、競争も激しくなる。

競争に勝つために、あれこれほかの話(軍事顧問団とか)も持ってくるというのもある。うちから買えばボーナスで云々。治安の悪い国では軍の発言力も強い。そういった国へ食い込むためには軍にもかなり積極的に取り入らなければならない。

中国は、世銀やIMF、EUなどの欧米ドナーのように「グッド・ガバナンス」や「民主化」「透明化」などを援助供与の条件として要求したりしないので、相手国の指導者にはこぞって歓迎される

●La Chinafrique - 『アフリカを食い荒らす中国』: ティミル・ティミル
http://panzal.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-e23b.html

スーダンの例を見ても、ゆくゆくは資源国の安定こそが自国の権益にとって利になるわけで、そこへ持ち込むためには資源国の政府や軍部にはすこし「利口」になってもらわないと困る……はずなんだけど、中国としてはあんまり口出しはしたくない。今までずっとアフリカに「甘い顔」をしてきた中国がこれからどういう「厳しい顔」を見せていくのか……といっても「ビジネスに厳しい顔」なんだろうけど。

しかしなぜ「厳しい顔」をしなければならなかったかというと、そうしないと紛争が拡大して現地でのもろもろ権益が危うくなるからで、逆に言えばそういう危うさがなければべつになんでもOKなんだろう。

このあたりはかつての米国が
「米国寄り(反共路線)であればなんでもOK(ピノチェトとか)」
みたいな政策だったのと似て
中国に好意的な政権ならなんでもOKダルフール虐殺が起きても)」
ということか。なんというかビジネス帝国という感じだ。

しかし中国の「武器を卸し軍部を強くし、インフラ整備で政府中枢とつながる」やり方が地元の職を奪い、民主化を阻み、治安の悪化をもたらすとすると、国民の反発はいずれ大きくなる怖れがある。
また資源国のあれこれを中国が独占するという状況を、あまりよく思わない国も出てくるだろう。

中国としても、資源を融通してくれる「よきビジネス・パートナー」たる政府に長続きしてほしい。だから「内政に口を出さない」のはべつに「内政不干渉」だからではなく、「そのほうがビジネスや外交に便利だから」だろう。

で、「厳しい顔」というのはたとえば
「じゃあキミんとこに武器卸すのもうやめるね。今度から敵対勢力んとこに売るから」
っていう恫喝みたいな「ビジネス」も可能だ。
しかしそういうやり方がどれくらい続くかというと、よくわからない。
「あ、そう。じゃあロシアからもっといい兵器買うわ
って返される可能性もある。

上のほうの引用で戦闘機云々というのがあったけれど、たしかに小火器がばら撒かれれば治安は低下する。警察や軍に小火器がふんだんにあれば、それが略奪や横流しで市中に流れるのを防ぐのはモラルだけ、ということになる。
たとえばある国でA国が独占的に武器を入れ、かつ資源の供給を受けているとすると、B国がそこに割り込むために反政府勢力に資金を流す、ということもある。そういうときに小火器がたくさんある国は火種がたくさんあるということだ。

そういうところで政変が起きかけたとき、そして反政府側がどこか中国ではない国から支援を受けている場合、中国はよりいっそうの肩入れをせざるを得ないだろうし、もしかしたら、そういう場合のためにこそ空母がほしいのでは? とさえ考えてしまう。

あるいはもっと奇妙な、ブラックな事態としては社会主義に近い政策をかかげる──たとえばベネズエラの故チャベス大統領のような──独裁者が政権を奪取して
中国の権益とつながる資源設備を国有化する
と宣言した場合。
中国はどうするんだろう?
なんらかの大義をかかげて、隣国や反政府精力などを支持して武力援助を行うのだろうか?

10年、20年あとのアフリカで中国はどういうポジションにいるんだろう。
中東にも食い込んでいるのだろうか。
もうすこし平和な産業のほうでがんばってほしいものだけど。

はてな女子はどこから来たのか

Blog Hatena

ハイハイ老害老害

初出を探す

こういう話を見た。

はてな女子というのが認知され始めたのはいつごろだろうか。

●そしてはてなは変わっていくし、変わってきている - @tenku's blog ( http://tenku65820.hatenablog.com/entry/2014/05/17/124749 )

はてなキーワードの記述(はてな女子とは - はてなキーワード

はてなのトップページに、はてな女子なるカテゴリーが別枠で表示されてることから関心が高まった。
2013年9月10日が今のところ実装を確認できた日となっている。

ちょっとなに言ってんのかよくわかんない。

さかのぼってググって、確認してみた。
このへんが最初だろうか。

2004/3/19
はてな女子友の会 / 2004-03-19 - もくりこくりがくるよ。
http://d.hatena.ne.jp/kamuraco/20040319#p2

2004/3/19

はてなダイアラーみおさんとメッセしながら「一緒にドクデス行こう!そしてはてな女子の会とかやろう!」と言い出す

はてな女子友の会 + ドクデス7
( http://good.sunnyday.jp/junk/off/040319/ )

2004/3/25

ふんで、後ではてな女子たちが書いてる「男と女」を考えよう。でもきゃわいい子はやっぱどうもほんわかしてくる。自分があんまり癒すタイプじゃないだけに。

●2004-03-25 - もくりこくりがくるよ。
( http://d.hatena.ne.jp/kamuraco/20040325 )

2004/3/24

事前落伍者オフやら、はてな女子オフやらをやった後にドクデスに行き、踊ったり歌ったりネゲッたりしていたナイスガイどもと同じ時間を起きて共有していたのにもかかわらず、本官は仕事であり労働であり即ち汽車犬のように働いていたのであり、この差は何?しかも、そんな夜勤が毎週あるのはつらいのですといったところ「毎週がドクデスだと思えばいいじゃん」とポジティブシンキンガーにいわれた。

●2004年3月後半の日報
( http://www.h2.dion.ne.jp/~guntetu/nikki/honbunn/040302.html )

kamuracoさんは当時の著名なはてな女子の代表でしょう。
ドクデスの話題が出てることもわかるように、

と流入した女子がはてな女子と呼ばれる/呼ぶようになったのではないかと思う。
はてなダイアリーは横につながりやすかったし。

その界隈ではオフ会とか頻繁におこなわれていた印象があるので、はてなでのオフ会はわりと盛んだった気がする。

要するにはてなダイアリー界隈とはてなblog界隈のあいだに断裂があるんだろうなという話で、まぁそれはしかたがないというか、どうにもならん話だろう。はてな原理主義者が「教育してやる!」って襲撃したりしない限り。

なので、今回のエントリはべつにツッコミというのではなく
はてな女子っていつ頃から言われてたんだっけ」
っていう個人的な興味で書いた。

はてなの古典

Twitterでも書いたけど、はてなの古典みたいなのにもうちょっとアクセスしやすくなってるといいんじゃないかと思った。
まぁべつに詳細な記述とか必要ないから、簡単な年表みたいなのでいい。

新聞なんかは縮刷版とかマイクロフィルムとかあって過去の出来事の前後を調べるのに便利だけど、ネットだとそういうものを調べるのがめんどくさいというか、ぱっと見でわかるものがほしい。

まぁwikiとかで作るのがいいんだろうな。

KIT (Kid Is Toy) 感想

Writing

小関さんが書いた星新一賞入選作が公開されたので、読んでみました&感想を書いてみました。

[KIT (Kid Is Toy) | 辺境社会研究室](http://youkoseki.tumblr.com/post/81285523701/kit)

まず文章がこなれていて読みやすい。そして「中身ではなく外見から作られた」というところも面白い。
テクノロジーの普及とその影響が短い話のなかに細かく敷き詰められていて、このあたりの目配りは作者ならではのものなんだろうなあと思った。文章や構成はたぶん平均的な水準をクリアしていると思うので、あとは(SFなら)インパクトのあるアイデアがあれば公募賞などでもっといいところまでいけるかも、と思いました*1

すこし難を挙げれば

  1. 人物それぞれの語り口にあまり変化がない
  2. 構成がやや平板

というあたり。
これらの結果としてすこし中だるみというか「あれ? この調子で続くのかな」という疑問を感じました。

もちろんこれは好みの問題なんだけれど、2については読んでいる途中で

  • それぞれの語りのなかに徐々に現れてくる変化→目立たないけれども、明らかな社会の変異

という落差へのつながりを読み手のこちらが期待してしまうせいなのでしょう。
もちろん本作の終わり方はあからさまなディストピア落ちなどよりはずっといいのですが。

あるいは中盤あたりでもうすこし「はじけた展開」あるいは「いかれたエピソード(キット狂騒曲的な話)」が挟まっていてもよかったのかなぁ、とも思いました。まぁあんまりクレージーな話を入れると、全体のトーンが乱れてよくないかもしれないし、「理系文学」ぽくないかもしれない*2

ただこういった語り口や構成も、この話を「世の中総キット化=フラット化」という捉え方をすればそれほど違和感のあることではない*3し、むしろ理にかなっているとも思えるわけですが。
全体の調子をひとつのトーンにうまくまとめている、というのは作者の力量なわけですし、今後の期待とかも込めて感想を書いてみました。

というかこういうの、どうも書くの苦手というかうまく書けない気がする。

余談

以下はたんにテクニックの話。

上記の「語りのなかに徐々に現れてくる変化」というのはたとえば

  • 読み手には意味のわからない、ある言葉(キーワード)が使われる→徐々に使われ方が増え、その周辺情報が増える→意味がわかってくる

というようなもので、この作品と似たような手紙形式、日記形式などのカテゴリでもよく使われる手法です*4

この言葉というのは

  • なんらかの造語(状況や動詞など)
  • 事件を現す言葉(911とか311などの日付によるもの、地名など)

などが適していて、最初は唐突に、説明もなく登場するものの、読み進めるうちにだんだんとわかってくる→恐怖や興味を亢進させる、という効果があります。

ただこの手法を使うにはそれなりの長さが必要となってくるので、たとえば今回の賞のような長さ(400字詰で25枚以内)となるとそこそこテクニックも必要となるかもしれません。

[日経「星新一賞」公式ウェブサイト](http://hoshiaward.nikkei.co.jp/)

あと最近の読み手というのは「読み解く」ことに慣れていないので、この手法を使うと「〜という言葉がよくわからなかった」とか「意味がわからなくてやめた」みたいなことになるおそれもありますが。
まぁふつうに小説が読めるひとなら問題ないんでしょうけど。

*1:文学賞の下読みの経験から。

*2:そもそもなにが「理系文学」なのか、よくわかってませんが。

*3:もしそうであればより語り口がフラットであるとわかるような文章上のしかけは必要かもしれない。

*4:ミステリなどで出てくるダイイングメッセージや「壁の血文字」の類と異なり、読み手にその言葉の重要性がよくわからないところがポイント。

コアなはてなブックマーカーが普段用いるハンドサイン

Graphics Blog Hatena

流行ってるようなのでTwitterで眺めてたけど、はてな系のが流れてこなかったので作ってみました。
画像のバリエーションはいくつかあるようです。

f:id:wetfootdog:20140331155206p:plain


コアなブックマーカーが「ノーサンキュー」と思うのは英語学習ネタだけじゃなくて、

などもありますね。

インド洋全域監視など無意味なのです

World Graphics

レーダーについて指摘があったので。

● なぜマレーシア航空370にディエゴガルシア基地を攻撃させたがるのだろうか? - フル墨攻
http://wetfootdog.hatenablog.com/entry/2014/03/24/164207
はてなブックマーク - なぜマレーシア航空370にディエゴガルシア基地を攻撃させたがるのだろうか? - フル墨攻
http://b.hatena.ne.jp/entry/wetfootdog.hatenablog.com/entry/2014/03/24/164207

あ、海流については間違ってました。たしかにもうしばらくかかる。

OHTレーダーは?

ブコメでもありましたが、OTH(超水平線)レーダーというものがあります。
これは通常、水平線までの距離よりやや先までしか電波が届かない(探知できない)レーダーと違って、水平線の先数千kmまで探知できるレーダーです。ただ、精度が低いので旅客機などの運行を監視するためのものではありません。

ではなぜそんな精度の低い超長距離レーダーが必要なんでしょうか。
それはつまり時間をかせぐためです。

  1. 国土が広く国境線が長かったりすると、そのすべてに軍隊(または警察)を貼りつけておくわけにはいかなくなる
  2. そうすると、いざなにか緊急事態が生じた時にそこへ対応部隊を派遣するのに時間がかかる
  3. これが地上部隊ならともかく、航空機や飛翔体だとそんな悠長なことは言ってられない
  4. なので、国境よりずっと遠方まで監視しておく必要がある

で、その際に監視すべきなのは「こっちへ向かってくる不審なもの」だけでいいので、そんなに細かい情報は必要ない。
不審だと確定したら、警戒機や偵察機でより詳細な情報をとればいい。

最初に戻りますが、OTHレーダーは「守るべき範囲が広大で対応部隊の展開に時間がかかる」場合に必要なわけです。
つまり小さなディエゴガルシア基地にOTHレーダーは必要ない、インド洋全域を監視する必要もない。
そして広大なインド洋を超えて攻撃してくる能力のある国は限られているし、海上からの接近は簡単に探知・対応できる。

ディエゴガルシア基地にとって、インド洋全域を監視する意味などないのです。

じゃあAWACSは?

AWACSは高度1万mぐらいまでが上昇限界のようですが、そのあたりからレーダーで同じくらいの高度(巡航高度)を飛ぶ旅客機を探知しようとしてもだいたい400kmちょいぐらいまでしか届きません*1

ただ、レーダーを使わない方法もあるようです。

高感度の電波受信装置を使って、こちらは電波を出さずに敵の戦闘機が発信する電波を五五〇キロもの遠方で探知、その内容を瞬時に自動分析し、戦闘機の型を特定し、位置や高度、速度などを知ることができる。AWACSレーダーの目標探知距離は高度八〇〇〇~九〇〇〇メートルの所で三七〇キロ。
日本財団図書館(電子図書館) 私はこう考える【自衛隊について】 http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2002/01257/contents/401.htm


マレーシア航空370がレーダーをふつうに発信していれば、550kmの距離でも探知できるわけですが、それがこの前のエントリの図の500kmの範囲です。
f:id:wetfootdog:20140324121548j:plain
これでディエゴガルシアから1000kmまでの範囲はカバーできるので、AWACS1〜2機でぐるぐる回ってれば周辺の警戒は十分なんじゃないでしょうか。
旅客機の速度(時速900〜1000km)であれば、この範囲でスクランブル→警告→撃墜は余裕でしょう。

まぁやはりインド洋全域のカバーは無理というか、無意味でしょうね。
アメリカがなにも言わないのは「そんな遠くのことは知らんがな」ってことなんでしょう。

*1:もちろんもっと高い高度を飛ぶ物体であればさらに先まで探知できるし、もっと低い高度を飛ぶ物体であればもっと近くでしか探知できない。

なぜマレーシア航空370にディエゴガルシア基地を攻撃させたがるのだろうか?

Graphics World

これは興味深い。

●マレーシア機の行方はもう確定している - xevra's blog
http://xevra.hatenablog.com/entry/2014/03/23/210106

しかも次のような、陰謀論の基本的な要素を備えている。

  • 軍は万能である
  • 軍は秘密を守る
  • 軍は事故処理のベテランである

ネタにマジレスかもしれませんが、いろいろ考えたので。

おおいにありうる、小学生ならね

ポイントを絞ると

  • 「米軍はインド洋上の航空機は全部捕捉し把握している」などということはないだろう
  • ディエゴガルシア基地攻撃は困難
  • 攻撃あるいは撃墜があったとしても、隠匿は困難

以下はその説明。

「米軍はインド洋上の航空機を全部捕捉し把握」?

  • ディエゴガルシア基地のレーダーについては詳細不明ですが、航空機(高度1000〜5000m)についてはおそらく半径100〜160km程度の探知でしょう。高度が上がってもこの距離が劇的に伸びるわけではありません。これがインド洋でどれくらいの範囲か、以下の図にしました。左下にある「イギリス領インド洋地域」というのがディエゴガルシア基地です。

f:id:wetfootdog:20140324121548j:plain

  • そしてディエゴガルシアの右上にある円と飛行機は、AWACSによる半径300kmと500kmの探知範囲を示しています。地理的な安全性を考えると、「AWACSを何機も飛ばしてインド洋全域を常時監視する」というのも、まぁあんまりなさそうだな、とわかると思います*1
  • おそらくMH370機はディエゴガルシア近辺には接近しなかった、スリランカココス諸島より西には来なかったのではないか。そうであれば、アメリカがとくに発表する情報もないでしょう。

ディエゴガルシア基地へ自爆攻撃?

  • インド洋には民間空路が多数あるので、そこから大きく外れていなければ軍のレーダーは特に注意を払いません。実際、マレーシア370機は東への反転後に民間の空路を選んでいたため、マレーシア軍のレーダー(担当員)はとくに異常と思わなかったそうですし。もしAWACSが探知していたとしても、民間の空路に沿ったものであればとくに注意を払わないでしょう
  • もし民間空路を外れていれば(ディエゴガルシア方面へ直進すれば)、米軍基地の正面ゲートから徒歩で侵入しようとするようなもので、米軍からの捕捉撃墜は簡単であり、自爆攻撃の計画としてはありそうにない
  • スリランカモルジブ→ディエゴガルシアという経路も遠回りすぎてあまり現実味がありません
  • 機長が過激なイスラム原理主義者だという報道はありません。「イスラム教徒=自爆攻撃」は偏見に基づいた妄想でしょう
  • 「基地に異常接近した民間機→基地全体が警戒態勢→民間機撃墜」のようなケースは、関係者が多すぎて外部に情報が漏れないと仮定するのは無理があります(故に機密扱いとはならない)。「軍が秘密裏に処理した」という話は、陰謀論者や陰謀小学生の好きなお話ベスト3に入ります。
  • 海流を考えると、ディエゴガルシア近辺で撃墜され爆発四散した機体の破片などはアフリカ南西の海岸に漂着してもおかしくないはずですが、そういう話もない

アメリカが消極的?

もし撃墜隠匿の事実があるのなら、逆に捜索に積極的に参加しないと怪しまれるんじゃないでしょうか?

そしてもし積極的に(たとえばインドネシアやオーストラリア並みに)航空機や艦艇を出していたら、今度は
「特に関係のないアメリカが積極的なのはおかしい(捜索していると見せかけて隠蔽工作をしているにちがいない)」
などと言われそうな気もしますが……。

機体が見つからない理由

では機体はどうなったのでしょうか。
上記の最後に書いたように、デブリが見つからないのが謎です。

  • 海上に不時着水し、機体の部分的な破損により乗客などを載せたまま数分で沈没
  • どこかの熱帯雨林に不時着し、衝撃等により分解、全員死亡

いずれかではないかという気がします。
もちろん最近の報道にあるように、衛星写真に写っているデブリらしきものがホンモノだとすると、この限りではないのでしょうけど。

*1:水上艦艇が警戒のために常時展開している可能性もありますが、それらの探知範囲も基地のレーダーと大差ないはずです。

ウクライナをロシアはどう切り取るのか

Graphics World

ウクライナでのロシアの選択肢を考えてみた。

今後の動き方としては
・クリミアのみを併合
・クリミアのみならず、ウクライナ全体を併合
どちらを目標にするか、というあたりが焦点になりそうな気がする。

面倒なので図にした。
f:id:wetfootdog:20140305133252p:plain
ロシアにどれくらいダメージがあるか、という点についてはいろいろな見方があると思うが、ウクライナの独立派がテロに走った場合、民族的な距離を考えるとその対処のめんどくささはチェチェンの比ではないのではないか。

となると、グルジアでやったように取りやすいところだけ取る、というやり方をしそうだ。
もっともグルジアはアジアだが、ウクライナは欧州圏という違いがある。なので、EUとしては少なくとも経済制裁はするだろう。

結論

ロシアがマイナス要因について甘い評価をすれば、ウクライナ全体に手をだすということもあるかもしれない。
でもまぁプーチンはそのあたり、よくわかっているのではないか。
おそらくクリミアだけを手に入れたら、あとは国境をガッチリおさえて知らん顔しそうだ、ロシアは。

図に描いたように
クリミア合併→ウクライナ東部も吸収
というふうになると、残ったウクライナ西部は完全にお荷物で、どこも引き取りたがらない。とはいえEUとしても見捨てるわけにもいかないだろうし……。

ここではアメリカの選択肢、というものは考えていないけれど、あんまりないんだよなぁ。

EUの内部でありそうな黒い会話。

「巨額の負債があるウクライナをだっこするのはないよな」
「ないなー」
「軍事オプションもないなー」
「コストがなー、世論もついてこないし」
「ロシアがほしいなら、お引き取り願うか」
「じゃ、表向き、対ロシアの経済制裁はやろう」
「やろうやろう」
「軍事以外で、叩けるだけ叩こう」
「叩こう叩こう、手加減つきで」
ウクライナが東西に分裂したら?」
「多少の援助はしても、自力で再生してもらわないとなぁ」
「アメリカは?」
「どうせ口だけだろー」
「だよなー」

極右勢力について

(3/27メモ追記)
ロシアのクリミア占領継続とウクライナ新政権へのネオナチの浸透(小泉 悠)
これについて以前にTwitter

続き→(支援してくれないと跳ねっ返りが権力握ったりするかもだけどいいの?)

と書いたんだけど(赤字部分は文字数制限で消えたところ)、

ウクライナ新政権、反ロシア過激派を排除 欧米の懸念に対応:日本経済新聞

政権から排除を始めた様子。

問題はここらへんのひとたちがどれくらい軍や内務省部隊に浸透しているか、ということだろうと思うけど、今のところ暴走などがないのを見ると案外支持がないのかもしれない。
そもそも軍も内務省部隊もウクライナ系とロシア系が混在しているから、あまり一枚岩という感じではない。

政権への影響力が低下したとなると、極右グループは東部のハリコフなどの都市部で

  1. 反ロシアデモ
  2. 親ロシア派との対立を煽ったり、暴力行為に出るなどの過激化

といった扇動に出るかもしれない。

(5/1追記)
実際に極右グループが関与したかどうかはともかく、ロシア側の報道ではそのようになっていますね。

ロシア国営テレビは、反ロシア派の過激組織「右派セクター」による襲撃の可能性を示唆
時事ドットコム:親ロシア派検問所で銃撃戦=5人死亡か-ウクライナ東部 ( http://www.jiji.com/jc/zc?k=201404/2014042000079 )

なぜロシアは軍を国境に軍を貼りつけているのか

(5/1追記)
これは単純にウクライナへの圧力と、武装勢力への後ろ盾というふたつの理由でしょう。

  • 軍を貼りつけることで「下手な手(強行策)を打ったらすぐ介入する」という脅しになる
  • 武装勢力からすれば「いざとなればロシアが介入してくれる」という安心につながる
  • 周辺地域の不安定化
  • さらには西欧側との外交のカードにも使える

コストを除けば、いいことずくめ。

実際にロシアが介入するかというと、可能性としては低い。

最後の「効果」ですが、上に書いたように

を目論む場合、まずウクライナのロシア系住民たちに「自分たちで」独立、編入という形式をとらせなくてはならない。
そうすることで国際社会から批判を部分的に回避できる(と見込んでいるはず)。
そしてコストを考えると、軍事介入はロシアにとってあまりにも負担が大きい。短期的に決着がつけられたとしても、より重い経済制裁は回避できない。
なので、軍事介入はほぼないと見ていいのではないかと。

問題は

  • 軍を国境に貼りつけておくコスト
  • 独立を宣言した東部2州への、暫定政権の圧力(インフラの制限や停止)による混乱

が今後どう響いてくるか、というあたりか。

おまえら北海道を(略)

Graphics World

作った

Twitter
「おまえら北海道をなめすぎ(意訳)」
という画像を見かけたので、東京あるいは首都圏とくらべた画像を作ってみた。

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縮尺による面積とかは厳密ではないけど、まぁこのレベルの地図なら問題あるまい。

感想

たとえば長野県とかもいいかげんでかいなと思うんだけど、北海道に比べるとたいしたことはない。
首都圏にはだいたい1000万ぐらいのひとが住んでいたような気がするけど、北海道は500万ぐらいなんで、言い方は悪いがスカスカだ。しかし日本にもスカスカな場所がないと、国土が鬱陶しすぎる。

東西だと東京大阪ぐらいの距離がある。東京名古屋京都大阪がぜんぶ入る。入ったからなんだという感じだが、いざとなれば入るのだ。

教訓

白地図提供サイトって、サイトによって細かいところでけっこう図が違ってたりするので困る。